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Personal Exemption/Itemized DeductionのPhase-Out

Fiscal Cliff Dealの結果、2013年から、高額所得者は、Personal ExemptionとItimized DeductionがPhase-Out(徐々に・段階的に減額)される。このPhase-Outの仕組みについて、もう少し掘り下げて見る。

ネット上で2013年の税制について調べる場合、2012年のFiscal Cliff交渉中の間に書かれた情報と、2013年になってFiscal Cliff問題が解決してから書かれた情報が存在する。後者でないと、新税制が正確に反映されていないことが多いので、要注意。

今の所、Fairmarkのサイトの説明が一番詳しく分かりやすい。

Fairmark:Personal Exemption Phaseout
Fairmark:Itemized Deduction Phaseout

2013年に、Personal ExemptionとItemized DeductionがPhase-Outの対象になるのは、AGI (Adjusted Gross Income)が次の額を越えた場合。

Tax Filing Status AGI Threshold
Married Joint $300K
Married Separate $150K
Single $250K
Head of Household $275K

ちなみに、これらThresholdsは、これから毎年インフレ調整されていく。

Personal ExemptionのPhase-Out

Personal Exemptionは人的控除のことで、2013年には、家族一人に付き、$3900の人的控除が使える。

2013年からのPhase-Outにより、世帯のAGIが上記表の該当Threshold額越えると、越えた額$2500毎に、Personal Exemptionが2%減額される。これは、$2500毎に2%丈の階段を一歩ずつ降りていくような感じで減額されることになるらしい。

家族の数に関わらず既婚世帯はAGI $422,500(シングルは$372,500)を越えたあたりで、Personal Exemption額はゼロになる計算。

例:子供二人がいる夫婦がJoint Filing、AGI$400Kの場合を想定してみる。

Phase-Outを無視して、この家族のPersonal Exemptionを計算してみると、$3900X4=$15600。AGIは上記表のThreshold $300Kを$100K越えている。$100000÷$2500=40。つまり$15600が80%(=2%X40)減額され、使えるExemptionは$3120。

Itemized DeductionのPhase-Out

Itemized Deduction(項目別控除)でも、Phase-Outの対象になるのは、

-モーゲージの利子支払額
-地方税(州所得税、市税、固定資産税、消費税)
-チャリティー寄付

といった項目。

Medical Expense, Investment Interest Expense、Casualty/Theft Losses、といった項目は、Phase-outの対象にはならない。

具体的には、世帯AGIが上の表の該当Threshold額を越えると、越えた額の3%に相当する額がPhase-Outの対象になるItemized Deduction総額から差し引かれる。しかし、差し引かれる額は対象Itemized Deductionの元総額の80%以上を越えることはない。つまり、最悪ケースでも対象Itemize Deductionの20%は確保ってこと。

例: AGI$400Kの既婚世帯で、Phase-out対象になるItemized Deductionの総額が$50Kとする。AGIは上限額$300Kを$100K越えているので、その3%に相当する$3000が対象Itemized Deductionから差し引かれて、$47Kを実際の所得控除に使える。

「Itemized DeductionがPhase-Outされる」と聞いた時には、高額所得層の住宅ローン額や寄付額に影響するのかなと漠然と考えていたが、Phase-outの内容を見てみると、それほど大きなインパクトはなさそう。実際のインパクトは、「Thresholdsを越えた所得に1%余分に税金がかかかる位のものだろう」と言われている。

特に比較的高率の州所得税がある場合、それが一番大きなItemized Deductionなることが多いので、3%の減額ぐらいでDeductionが80%削られることはまずない。一方、州所得税の無い州では、比較的大きなインパクトを感じるかもしれない。

このPhase-outでExemption/Deductionを減額される層だと、AMTにひっかかるリスクも減っていくのかな?まあ、実際に計算して見るまでは、分かんないけど・・・。

年末のFiscal Cliff交渉でも分かるように、所得税制を根本的に変えるのは政治的に難しいので、必要に応じて既存税制の一部変更するのを繰り返し、その結果、所得税制度はどんどん複雑になっている。困ったもんですよね。

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