▽記事NO. 4287 のスレッド   
永住権を放棄してもアメリカに納税義務?
投稿者:YK 投稿日:2007/04/17(Tue) 05:32 No.4287
いつもこのサイトで勉強させていただいています。
先日、橘玲氏の「世界にひとつしかない黄金の人生設計」という本を読んでいたところ、「アメリカの納税システムは属人主義であり、市民権やグリーンカードを取ると、たとえこれを放棄しても、その後10年間はアメリカへの納税義務を免れることができない(従って、アメリカの金持ちはこぞって国籍を捨てようとする)」という記述を見つけました。この「10年間納税義務」という点は事実なのでしょうか?ちなみに、私は市民権を取る予定はありませんが、永住権の申請が最終ステップに来ています。しかし、リタイア後にアメリカに住むかどうかは決めていません。これが本当なら、他の国に転居することにして永住権を放棄した場合、どのような損をすることになるのでしょうか?

  Re: 永住権を放棄してもアメリカに納税義務?
投稿者:e 投稿日:2007/04/17(Tue) 08:17 No.4288
これは最近発効した日米租税条約が適用されます。基本的には2重課税しないということで、どちらかで税金を払えばいいということらしいです。「10年間納税義務」というのは、なかったように思います。ネットで原文をチェックされるといいでしょう。

年金:住んでいる方でのみ課税されます。

(17条)一方の締約国の居住者が受益者である退職年金その他これに類する報酬(社会保障制度に基づく給付を含む。)に対しては、当該一方の締約国においてのみ租税を課
することができる。

ただし株式配当に対する課税は非居住国にある場合、ちょっと不利なようです。(2重課税の例外)

  Re: 永住権を放棄してもアメリカに納税義務?
投稿者:Nobu 投稿日:2007/04/17(Tue) 09:44 No.4289
10年間の納税義務ではなくて、報告義務となるはずです。

http://www.irs.gov/businesses/small/international/article/0,,id=164371,00.html

ただし条件があって、永住権を放棄したときに、長期間の永住権保持者であり、かつ過去5年間の年収の平均が$131,000以上か、資産が$2million以上ある場合、のどちらかに該当する場合は、その後、10年間、Form 8854を提出し続ける必要があります。

長期間の永住権保持者とは過去15年間に8年以上永住権を持っていた場合となっています。

Form8854を提出しても、実際にアメリカに納税義務が発生するかどうかは、その時になって計算してみないと分わかりません。例えば日本に帰るのなら、eさんが書いたように日米租税協定などで日本で収めた税金はクレジットになる事もあると思います。もし、上記の条件に該当して、かつ永住権の放棄の可能性があるのであれば、日米双方の税法に詳しい会計士に相談する事をお勧めします。

このルールの目的は、お金持ちが永住権や市民権を放棄して外国に逃げて税金を逃れることが無いようにするためのものです。リタイア後に他の国に転居することにした場合のデメリットは、転居先の国のほうが税金が安くても、最低でも米国で決められた税金は払わないといけないということです。転居先の国によっては2重課税は避けることができるので、米国にいるよりも「損」にはなりませんが、他の国に行っても「得」はできないと言うことですね。

  Re: 永住権を放棄してもアメリカに納税義務?
投稿者:YK 投稿日:2007/04/18(Wed) 00:59 No.4291
eさん、Nobuさん、お返事ありがとうございました。まさにお金持ちのためのルールなのですね。今後8年間でそのレベルに到達することができるかどうかわかりませんが、そうなった場合にどうすべきか、事前に考えておくのは良いことですね。

  Re: 永住権を放棄してもアメリカに納税義務?
投稿者:masa 投稿日:2007/04/28(Sat) 00:07 No.4323
はじめまして。私はGCを放棄する予定のmasaと申します。あるHPで、このような文章を見つけました。

『04年10月22日に成立した税制改正には、永住権放棄者・国籍離脱者に多大な影響を及ぼすと思われる規定が含まれています。放棄者・離脱者に適用される従来の税務規定が強化され、今後、高額所得者には申告納税義務が課され、すべての放棄者・離脱者に情報提出が義務付けられます。所得税ばかりでなく、遺産税、贈与税にも関わりがあります。』
『平均連邦所得税および純資産の金額が一定基準額を超えていない場合でも、永住権を放棄して日本へ帰国する納税者は、情報申告書を国土安全保障省(放棄時に1度)とIRS(むこう10年連続)へ提出する義務があることにご注意ください。』

全ての放棄者に関係があると書かれているようですが、正直、読んでいて訳がわからなくなりました。やはり全ての放棄者が対象なのでしょうか?

また、
『過去15年間のうち8年以上永住権を保持していた長期居住者が永住権を放棄して外国の居住者になる場合、または米国市民が米国籍を離脱して外国籍を取得する場合、まず過去5年間の連邦税の申告納税義務への準拠について宣誓証明書を提出しなければなりません。』

という事も書かれており、これら全般の提出義務は、8年以上保持していなければ大丈夫なのか、そもそもこの8年とはどういう計算になるのか(グリーンカード発行日から計算?)、どういう条件であっても10年間プラス1回の書類提出は必須になるのか。こんな支離滅裂な長文で申し訳ありませんが、ご助言をいただけませんでしょうか?

  Re: 永住権を放棄してもアメリカに納税義務?
投稿者:Nobu 投稿日:2007/04/28(Sat) 08:02 No.4326
masaさん、はじめまして。masaさんが見つけたHPの文書と、私がNo.4289で書いたことは同じことだと思います(私の解釈だと)。日本語にした際に、どの文節がどこに掛かるか、のような気がします(何だか、国語の授業のようですね)。

http://www.irs.gov/pub/irs-pdf/p4588.pdf

↑このPublicationによると、永住権所持が過去15年間で8年未満なら、Form8854はファイルしなくて良いと書かれています。また、同じPublicationにはForm8854をファイルしなければいけない条件として、私が書いた条件が列挙されています(only ifと書いてあるので、この条件を満たさなければファイルする必要はないはずです)。

masaさんが見たHPの該当ページは、私が知っている限りではそのウェブサイトのトップページからリンクで辿っていけませんから、もう使われていないファイルの残骸ではないでしょうか?そのページはForm 8854 を間違って8864と書いていますのでご注意ください。

もちろん、該当ページはCPAの方が書いたものですから、私の書いた事を信用せず、自分で実際に判断をする際にはプロに相談するなり、IRSに直接聞くなり、確実な方法を取ってください。IRSのPublicationをじっくりと(それが大変なのですが)読むのも良いかもしれません(部分的にではなく、全部を読まないとその人の状況に合った答にならない場合があるので)。

  Re: 永住権を放棄してもアメリカに納税義務?
投稿者:masa 投稿日:2007/04/28(Sat) 11:55 No.4329
こんなに早く御返事をいただけるとは思いませんでしたので、感謝の気持ちで一杯です。IRSの文書も、HPのどこにあるのか分からず、弱り果てておりました。本当にありがとうございます。
昨夜は考えすぎてしまったためか、寝付けず、完全に寝過ごしましたもので、返信が遅れました。すみません。

ちなみに、私が検索して出てきたHPアドレス(一部)は
http://www.usfl.com/article.asp?id=
でした。
(ただし↑のアドレスは、ラストを少し削ってあります。ラストに39948をつけて下さると出てくると思います。)
確かに、Form 8854 を間違って8864と書かれていましたので、多分このHPだと思いまして、リンクしてみました。

いただいたIRSの文書を、しっかり読み込んでみようと思います。ありがとうございました。

  Re: 永住権を放棄してもアメリカに納税義務?
投稿者:masa 投稿日:2007/05/01(Tue) 22:49 No.4338
こんばんは。
もう一つ、疑問が出てきましたので、再投稿いたします。

このForm8854では、基準が「8年」にあるようですが、
この「8年」は、どのような計算方法になるのでしょうか?
たとえば、GC発行日が2000年6月1日だったとして、
放棄日が2007年11月1日になるとすると、
単純計算すれば、保持期間は7年5ヶ月になりますけれど、
でも、たとえば「年に1ヶ月保持していれば1年と考える」という決まりだとすれば、
基準の8年に達してしまいます。。。

1年は365日と幅があるので、何か決まりが無いと計算できないような気がしますが、
Form8854のInstructionsを見ても、それらしい事は書かれていないようです。
この辺りの決まりは、どこかに載っているのでしょうか?

何度も申し訳ありませんが、宜しくお願い致します。

  Re: 永住権を放棄してもアメリカに納税義務?
投稿者:Nobu 投稿日:2007/05/02(Wed) 09:48 No.4342
この投稿は私の個人的な解釈なので、正しい情報はIRSやCPA/EAを利用してご確認ください。

Instructionを読むと単純にYearではなく、Tax Yearとなっています。GCの発効日ではなく、入国などのイベントがあった時で考える必要があると思います。2000年にGCホルダーとして入国した(もしくは既に米国にいた)のなら、その年(Tax Year)は納税義務が発生し、カウントされると思います。また、終わりの年も「ending with the date of your termination of residency」となっていますから、2007年に放棄の手続きを取ったものの、その年に納税義務が発生すれば、Tax Yearとしてカウントされると思います。

もし私の解釈が合っていれば、過去15年間に8回、つまり8年分の確定申告を提出していたら、該当することになります。

上記はあくまでも私の解釈ですが、IRSのコードは多くの場合、曖昧なときはIRSに有利になるような解釈が正しいことが多いですね。

  Re: 永住権を放棄してもアメリカに納税義務?
投稿者:masa 投稿日:2007/05/02(Wed) 19:00 No.4349
ご返信をありがとうございました。知り合いにCPAの方がいるのですが、このFormは今まで扱った事がないようで、よく分からず、それでこちらのHPに投稿した次第です。
IRSはお役所なので、返答が来ないのではないかと思い、トライしていませんでした。一度質問をしてみます。ありがとうございました。

  Re: 永住権を放棄してもアメリカに納税義務?
投稿者:masa 投稿日:2007/05/04(Fri) 01:29 No.4359
この件で、何度も投稿して済みません。「8年」の話について、IRSからもはっきりした返答が無いので、再度投稿しました。

IRSのPublication519の中に、この放棄がらみの税金申告関係の規定が載っていまして、
その中の「Long-term resident」の定義説明の中で、

"In determining if you meet the 8-year requirement, do not count any year that you are treated as a resident of a foreign country under a tax treaty and..."

『《tax treatyにおける外国の住人として扱われる年》は、8年のカウントの中に入れない』、という内容だと思うのですが、
この《tax treatyにおける外国の住人として扱われる年》とは、どのような内容になるのでしょうか?
tax treaty というものに、何か規定が載っているのだろうと思いますが、そのtax treatyという文書が見つかりません。
恐らく、アメリカに滞在した年間日数などで決まるのだと想像しておりますが、それは、このpublicationには書かれていませんでした。もし、このtax treatyの在り処をご存知でしたら、ご教示願えませんでしょうか?

宜しくお願い申し上げます。

  Re: 永住権を放棄してもアメリカに納税義務?
投稿者:Nobu 投稿日:2007/05/04(Fri) 01:41 No.4361
Tax treatyというのは1つの文書をさすのではなく、国と国との協定の事を一般的に指します。もし、masaさんが日本から米国きたのなら日米租税協定が該当します(他の国に住んでいて、そこから米国に来たのならその国とのTreatyになります)。厳密な解釈ではありませんが、《tax treatyにおける外国の住人として扱われる年》は、ほぼイコール「masaさんがアメリカで税金を払わなくて良かった年」です。

会計士の若菜さんのページにTreatyについては詳しく解説が載っています。
http://www.wakanacpa.com/

masaさんがJビザで入国したり、教職や研究職についていた場合は関係あるかもしれません。

ところで、一連のmasaさんの投稿を拝見していますと、全てをご自分でやろうとなさっている気がします。差し出がましいとは思いますが、後で問題になることがあっては大変ですから、お金を払ってでもこの分野に詳しいCPAに相談することをお勧めします。

  Re: 永住権を放棄してもアメリカに納税義務?
投稿者:masa 投稿日:2007/05/04(Fri) 15:23 No.4367
ご返信をありがとうございました。
CPAの先生にお願いする事も考えたのですが、実は、いつも申請関係をお願いしていた先生も、Form8854はあまり目にしないフォームだったようで、依頼ができない状態でした。それで、何とか自力でやろうとしましたが、とても素人が一人で出来るような代物ではなく、こちらでお世話になった次第です。

ただ、Nobuさんから戴いた情報で、日米租税協定という名称が分かり、これならCPAの先生も判断がつくかもしれないと思い、問合せを出してみましたら、何とか解決しました。この規定では、私は外国居住に当てはまる年が何年かあり、それらの年がカウントされない事で、Long-term residentにはならなくなるそうです。その結果、8年に達しないということで、Form8854は不要になりました。

おかげさまで、何とか解決致しました。
本当にありがとうございました。


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